マイ ラブリー コンピューター

サックスは管の部分が先から裾に行くに従って広がっていく円錐形をしている。
これは音をよく広がるようにする以外にも、サックス独特のあの鼻にかかった肉声のような音色を作る目的もある。
あまり知られていないことだが、実はクラシック用とジャズ用のサックスはこの管の広がりの傾き=テーパーが違っている。
クラシック用は他の楽器とのアンサンブル重視でテーパーが小さくストレート管に近い。
ジャズ用はソロも取るためアクのあるジャギジャギした音が出るようになっている。
またマウスピースの形もクラシック用とジャズ用で違う。
さて、サックスを含むほとんどの管楽器は移調楽器と言い、出しやすい音程に合わせて譜面に実際に出ている音と違う音を書き込んでいる。
だからたとえばピアノやギターしかやったことの無い人が、知識も無くそれら譜面に合わせて音を出したらとんでもないことになってしまう。
アルトサックスとバリトンサックスはE♭の移調楽器で実音より長6度高く、テナーサックスはB♭の移調楽器で実音より長9度高く記譜する。
余談だがトランペットやトロンボーンも移調楽器で、トランペットはいろいろ種類が多いけど一般的にはB♭の移調楽器として記譜し、トロンボーンに関してはなぜか移調せずに実音で記譜している。