SWINGすっぞ!

上野樹里】鈴木友子(テナーサックス)役
矢口監督が会った瞬間に「この娘しかいない!」と思ったというだけあって、トラブルメーカーの爆弾娘を地で演じている、つまりハマリ役。
無邪気な表情に米沢弁がベストマッチでとにかく可愛い。
鼻の穴に指突っ込んだり、拓雄を意地悪くねめつけたり、サックスを母親にねだるときの魂胆見え見えの仕草と、川原で拓雄とA列車を演奏したり雪合戦で仰向けに倒れたときのか弱い子羊のような表情のギャップがいとおしさを増幅させる。
上野樹里はこの作品以外にもTV・映画・CMなどメディア露出も多いが、やはり「スウィングガールズ」の中が一番はっちゃけているがゆえ、光っていると思う。
それにしても綺麗な顔した女の子だ。


貫地谷しほり】斉藤良江(トランペット)役
スウィングガールズ」メンバーの中で一番の演技派。
156cmの小柄な体躯ながら演技をしているときに発散するエネルギーで、それを感じさせないほどの存在感がある。
本人は「汚れ役」と称していた良江も、その品の無さがガラガラしゃべる米沢弁と違和感なく融合して、その辺に転がっている女子高生たる親近感を生み出している。
ラストの演奏での「SingSingSing」のトランペットソロの格好いいこと!!
実際の演奏ではかなり苦労したそうだが、その努力は裏事情を知らない観客にも絶対に伝わるであろうハイB♭のキメが鳥肌物だった。
そしてネズミのおまもりの雄姿がまぶたの裏に焼きついて離れない。


本仮屋ユイカ】関口香織(トロンボーン)役
自分の意見をなかなか言い出せない内気な眼鏡っ子を演じた彼女は、その可憐でつつましいキャラで(でも3枚目)全国の男性のハートを鷲掴みにした。
かく言うおいらも一発でマイッてしまいしばらくはDVDで彼女の登場シーンばかり夢中になって眺めていたことも。
台詞こそ少ないものの、ストーリー的にはキーパーソンで仲間が行き詰ったときに必ず光明の差す方向へと導いている。
猫背・内股・小声で喋るといった香織の特徴は本仮屋ユイカが完全になりきって作っていたもので、たとえば現在のNHKの朝ドラの「ファイト」の木戸優などはとても同一人物とは思えない元気娘でこちらの方が素に近いようだ。
あまたの関口ファンに言わせるとやはり眼鏡をかけて内股で歩くユイカでないとダメらしいが、これはおいらも同じ意見だ。
それとやはり「ファースト&ラストコンサート」には出ていて欲しかった。